2006年12月11日月曜日

WPCフォーラム 2006 セッションのレポート その2

講演の概要(2)

●特別講演『ダイバーシティの重要性と、女性の活躍に向けて』
 日本IBM 内永 ゆか子氏

 IBM内での、ダイバシティ・マネジメントへの取り組みの話を軸として、
 女性がキャリアを積んでいく上でのアドバイスを語ってくださいました。
 
 ・ダイバシティ・マネジメントとは様々な「多様性」に対応していくこと。
  IBMでは、35万人もの従業員がおり、様々な人種がいるにも関わらず、
  企業のキーマンとなる人が全て白人男性だったことが問題視された。
  多様な従業員の価値観を、企業経営に取り入れ、市場の国際化や
  顧客のニーズの多様化に対応することを目的としている。
  
 ・日本IBMでは、人種による従業員の多様化は少ないものの、性別による
  多様化への取り組みが遅れていることが、米本社より指摘された。
  つまり、日本では世界に比べ、まだ企業で女性が活用されていない。
  これからの日本では、労働人口も激減することが予想されるため、
  企業にとって、女性を活用することが発展するための鍵になるだろう。

 ・社会人として生きていく上で、メンターを作ると良い。
  メンターとは、仕事や人生において手本となり、アドバイスを
  受けることのできる人。上司や部下は会社から与えられる関係だが、
  メンターとメンティー(メンターの指導を仰ぐ人)の関係は、自分が
  決めるものである。
  「メンターになって欲しい」と思った人に、頼みに行くのも有効。
  社内にメンターがいない場合、社外で探すもひとつの手。
  社内外のネットワーク(人脈)を大切にすること。

 ・働く女性のメンターは、プライベートも話せる人、女性活用に積極的な人、
  子供に娘がいる人 が望ましい。
  メンターになる人は、メンティーの為の時間を作ってあげてほしい。
  相談を突っぱねないことで、信頼につながり、良い関係が築けていく。

 ・キャリアを積んでいく上で、大切なことは…
  個人としての強みを持つ。自分に価値を付けること。
  自分のキャリアについての目標を持って、それを大切にする。
  与えられたチャンスに遠慮はいらない。是非チャレンジして。
  一度決めたら、それをやり抜く覚悟で取り組もう。中途半端はダメ。
  基礎体力を付けること。ストレスの解消や健康にも気を配って。
  全てを完璧にこなそうとはせず、要所要所をしっかり抑えるという姿勢で。